2023年は6/23苗取り、6/24田植えとなりました。
よく「田植えには時期が遅くないですか?」と言われます。
赤城は標高が高いこともありますが、深水法では苗を大きくしてから田植えし、数日後に水を深く入れることで除草の手間を省きます。機械植えでは長い苗がからまってしまうために短い苗で早い時期に植えるようになりました。
年配の方とお話しすると、「そういえば手植えの田植えのときの苗は長かった」と言います。
この日は前日の寒さはなく、少し雲りがちな晴れ。
朝は田んぼの水が冷たく感じましたが、徐々にぬるくなってきました。
田んぼの端から端まで糸を張り、糸に印をつけてあるので、その印のところに手植えしていきます。糸の手前と向こう側の2か所ずつ植えます。植えたら後ろへ移動していきます。
1列一斉に植えるので、息を合わせます。
「糸を動かしまーす。右へ植えてきます。」
右へ左へ。何のことでしょうか?
1列に並んで、一斉に植えるとき、最初は右へ右へ植えていくとします。1列みんな植え終わって、糸を動かすと、みんな先ほどの位置よりも少し右へ移動しています。
なので、次は左へ植えていきます。端っこの人は次が右か左かすぐにわかりますが、真ん中の人はどちらに寄ったのかほとんどわかりません。なので、声をかける人が「次は左でーす」などと教えてくれるのです。
糸を動かすときも、両端と真ん中の棒の支えを3人がそれぞれ動かします。
この方法の場合、1列に大勢いると一人当たりの移動距離や植える数が少なくて済むのですが、今回は一人当たり1~2メートルほどでした。
そして、植えるだけではありません。植えながら、土の中のセリを掻き出し、水面に浮いたゴミを後ろへ後ろへとやります。慣れないと腰が痛くなってしまいます。
何十年も深水法を続けている田んぼですが、機械で代掻きしてもやはり均一な深さにはならず、深いところと浅いところがあります。
深さを出すため、畦シートを設置します。
2、3日後にもっと水を深くします。